会議の録音をAIに要約させて、先方へ送るまでにやったこと

指示すると作業まで進めてくれるAI(AIエージェント)に、議事録やメール、資料づくりを任せる。そういう記事を最近よく見る。プログラムを書かない仕事にもAIを使う、という話だ。

自分も9月に、打ち合わせの録音をAIに要約させて、翌日に先方へ送るところまでを通した。きっかけは、打ち合わせのあとで言った言わないになるのを避けたかったことだ。

手順と、AIに任せた部分、自分で見た部分を順に書く。AIが次回の曜日を間違えて、そのまま先方へ送ってしまった話も書く。

先に型を作ってから、録音を通した

録音を回す前に、3つのものを先に作った。

– 議事録の型。要点3行、決まったこと、宿題、議論の要点の順に並べる

– 手順。録音、文字起こし、要約、保存、自分の宿題の書き写し

– 文字起こしでよく出る変換ミスの辞書

対象は、録音デバイスで録る会議や打ち合わせ、電話にした。オンライン会議は、今までどおり別のやり方で扱う。

まず、すでに文字になっている素材で2件試した。型どおりにまとまることは確認できた。ただ、個人的な話が多く混ざっていたので、このときは保存せず、出力を見るだけにした。次は実際の録音を保存まで通す、と決めて終えた。

録音アプリの文字起こしを、AIが直接取りに行く

9月のある日、取引先との打ち合わせを、先方に断ったうえで小型の録音デバイスで録音した。要約にAIを使うことも伝えてあった。1時間半近くの打ち合わせだった。

その夜、いつも使っているAIエージェント(Claude Code)から、録音アプリへの接続が通っていることを確かめた。AIエージェントと外部のサービスをつなぐ仕組みがあって、それを使っている。接続が通っていれば、文字起こしはAIが自分で取りに行く。文字起こしをコピーして貼る作業がなくなった。

最初に思ったのは、めっちゃ簡単じゃん、だった。同時に、こんなに簡単につながって、セキュリティは大丈夫なのかという不安もあった。技術的に安全かどうかを、自分で検証できたわけではない。決めているのは運用のほうだ。中身のチェックと、外へ送るかどうかの判断は、AIに任せず自分が持つことにしている。

やってみて分かったこともある。AIが取ってきた文字起こしには、会議の日時が入っていなかった。話者も、話者1、話者2という番号のままだった。だから、会議の日時と形式、どの番号が誰なのかは、自分が渡すことにした。

今回の文字起こしでは、話者が3つに分かれていた。ただ、話者3の発言は、中身を読むとすべて話者2の人のものだった。その場にいた記憶とも合う。それで、話者2と3は同じ人だとAIに伝えた。

要約の指示文に足した4つの縛り

要約の指示文は、もともと別のAI向けに作っていたものがあった。それを、どのAIでも同じ文で使える形に作り直した。足したのは次の4つだ。

– 人名の書き方。対面の相手は「〜氏」と書く。誰か分からない話者は番号のまま残す。名前の漢字を推測させない

– 作り話の禁止。文字起こしにない決定や宿題を作らせない。期限の話が出ていなければ未定、聞き取れないところは聞き取り不明と書かせる

– 分量の上限。議題は重要な順に最大5件、各項目は2〜3行

– 保存できる形。そのままメモアプリに入る体裁にして、宿題はチェックボックスにする

この指示文で、その夜のうちに要約して、メモアプリに保存した。

送る文面はAIが下書きして、自分が確定した

翌日、要約を先方へチャットで送った。送るときの本文は、AIに案を作らせて、自分で確定した。要約そのものは前の晩に保存してあったので、ここでAIがやったのは、送る文面の下書きだけだ。

次回の打ち合わせの日は、録音に入っていないところで、口頭で決まっていた。録音に入っていないことは、AIは知らない。だから、次回の日付は自分がAIに伝えた。

AIが曜日を間違えた

AIは、その日付に(月)と曜日を付けて、文面の案を出してきた。実際は火曜だった。しかもAIは、曜日は確認済みです、と添えていた。自分はその曜日のまま文面を確定して、送った。

気づいたのは、送ったあとだった。すぐに先方へ訂正の連絡をした。AIがなぜ間違えたのかは少し不思議だったけれど、気持ちとしては、まあそんなこともあるよね、くらいだった。早い段階で気づけたのはよかった。

原因は、あとで分かった。AIはカレンダーを確かめずに、計算だけで曜日を書いていた。確かめていないものに、確認済みと書いていた。

それで、AIの運用ルールを3つ足した。

– 曜日は、AIにカレンダーを実際に確認させてから書かせる

– 確認済みと書いてよいのは、その場で実際に確かめた事実だけ

– 日付と曜日の組は、送る前のチェック項目に入れる

2回目は、3分半の電話でも回した

その翌日、自分の確認用に録った3分半の電話でも、同じ手順を回した。文字起こしをAIが取りに行って、要点を整理した。1時間を超える打ち合わせと同じ型で、短い電話も回った。

やってみて、どうなったか

AIが担ったのは、文字起こしの取得、要約、送る文面の下書きだ。自分が担ったのは、誰が誰かを伝えることと、録音に入っていない決定を伝えることだった。日付と曜日を自分の目で見ることは、今回は抜けていた。いまは送る前のチェック項目に入れている。

そのあとも、同じ手順で何度か要約を作っている。その中で分かったことも書いておく。

要約が、いつもそのまま送れるわけではない。長い会議だと、要約から前半が抜けるなど、精度が足りないことがある。そういうときは送れない。AIらしい記号や言い回しを、自分で直していた時期もあった。いまは、その直し方を指示文に入れて、最初から整った形で出るようにしている。

いまは、録音の開始と停止、要約の指示、チェック、保存先の指定、送る文面の指示、送信を自分でやっている。録音したあとの文字起こしから保存までは、できるだけ自動にしていきたい。ただ、要約と本文と宛先の最終確認、それに送信の操作は、自動化しても自分でやるつもりだ。

今回は、AIに任せる部分と自分で見る部分を分けて、録音から送るまでを通しました。自社の会議や打ち合わせなら、どこから任せられそうか。整理してみたい方は、まずは無料相談でいまの状況をお聞かせください。

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